マイホームを計画されている方、間取りやインテリア選びなどワクワクしますよね。でも、お家が完成した後に待っている「不動産登記」の手続きについて、皆さんはどのくらいご存じでしょうか。
実際には、ハウスメーカーを通して土地家屋調査士や司法書士という専門家にお任せすることが多いので、お施主様からするとあまり意識することがないかもしれませんが、実はこの登記の世界、知ってみると意外な雑学がたくさん詰まっているのです。
今回は、新築完成時に必ず行う、「表題登記(ひょうだいとうき)」にスポットを当てて、そのユニークなウラ側をご紹介します。
赤ちゃんが生まれたら「出生届」を出すように、新しい建物が完成したら、そのプロフィールを国に登録する必要があります。これが「表題登記」です。どこに、どんな広さで、何で作られた、何の目的の建物なのか。いわば「建物の戸籍」を作る手続きです。
この表題登記に記載された「種類」や「構造」の欄を覗いてみると、誰もが知るあの建物の驚きの事実が見えてきます。
建物の用途を表す「種類」の欄は、通常なら「居宅」「店舗」「遊技場」といった法律で決まった種類から選びます。しかし、これに当てはまらない特殊な建物の場合は、なんと実態に合わせた自由な名前をつけていいルールがあるのです。
その代表例が、東京ディズニーランドにある人気アトラクション「スプラッシュマウンテン」です。実際の登記簿を調べてみると、建物の種類欄にはそのまま「スプラッシュマウンテン」と記載されています。既存の「遊技場」という枠には収まらないほど特殊で唯一無二の構造であるため、国から「これはスプラッシュマウンテンという用途の建物だ!」と認められたのかもしれませんね。ちなみにシンデレラ城は「店舗・劇場」です。なんだか普通ですね(笑)。
また、京都や奈良のシンボルでもある「五重塔」は、外から見ればその名の通り5階建て、ですよね。しかし、建築や登記の基準で考えると、実は「1階建て」になります。つまり「平家建※」で登記されているのです。
五重塔の内部は、上までガランとした吹抜け構造になっており、人が乗れるような床や階段がありません。お仏像を祀るための巨大なモニュメント(墓標)のようなものだからです。登記や建築の世界では、屋根が何重であろうと、「床が1つなら1階建て」とカウントされるため、驚きの「超高層平屋」ということになります。
※不動産登記規則(平成17年法務省令第18号)第114条により、平屋は「平家」と表記されます。平屋のことを平家と書いている人をみたら、「不動産登記に詳しい人かも」と思ってもらってもいいかもしれません(笑)。
スプラッシュマウンテンや五重塔は少し極端な例ですが、皆さんがこれから建てる新築マイホームも、まったく同じ「表題登記」という手続きを経て、国の歴史ある帳簿にその存在がはっきりと刻まれることになります。